京都宮津オリーブオイル
とてつもなく地域を思う高齢者の方々が興したオリーブ生産業。1年にたった25リットルだけの超希少オリーブオイル。
人を輝かせるオリーブオイル 由良オリーブを育てる会
暑い夏の昼下がり、ゆったりと流れる大きな川に沿いながら、何種類ものオリーブの木が元気よく並んで育っている風景を見ることができるここは、地中海そのもの。でも実際は京都府宮津市の由良での話。冬は雪も多い日本海側での農園なのです。

由良オリーブ園の看板 
眼下に広がるオリーブの木と由良川 
オリーブ園の中 
オリーブの木が等間隔で綺麗に立ち並んでいる
由良オリーブを育てる会発足
この育てる会の会長である藤本さんは京都市内にある会社を定年退職され、生まれ故郷に帰り、この地域のためにとオリーブの木を植えはじめました。今では会員であるお仲間と共に2000本の手入れに余念がありません。耕作放棄地の中でも水はけのよい畑の跡地を借り受け、今も徐々に広げられています。

オリーブ園の後ろは由良川が流れいる 
由良オリーブを育てる会の藤本さん(会長)
オリーブの種類は3000以上ありますが、ここではこの地域に根付く20種が植えられています。5~6月に小さく白い花が咲き誇り、風の力を借りて受粉が進み、夏から秋にかけて大きくなってゆきます。

オリーブの花の様子(4月~5月) 
オリーブの実(8月頃) 
オリーブの実(8月頃)
鮮度抜群の手作りオリーブオイル
しっかり実ったらオーストラリア製の搾油機で油を収穫。搾油率は10%と少な目ですが、味は良好。価格は100g4000円と高めですが、丹精込めた手作りのオリーブオイルは鮮度抜群。京都市内の高級イタリア料理店のご主人からも高い評価を得られていて、今後も伸びしろ十分なオリーブオイルです。

収穫直前のオリーブの実(10月半ば~11月) 
オリーブの収穫の手摘みの様子 
収穫したオリーブを新漬け、圧搾用と仕分けする様子 
収穫したオリーブの実
高齢化社会が生み出した新しい食は絶やすわけにはいきません。後継者を育てるための10年を守るためにも、藤本さんの挑戦はこれからも続きます。
2023/1/ 現在
文:中村新