丹後ジビエ【山々の力】
獣害問題を解決するという目的ではなく、本当の山のチカラを求めて狩られたジビエ。本物です。
上世屋獣肉店 山々の力
京都丹後北部に上世屋という地域があることをご存知でしょうか。
京都府北部、丹後半島東南部に位置する山間にある小さな村です。
山間部をひたすらに進んでいくと、上世屋という小さな集落があります。冬は豪雪に見舞われる地域です。私達が訪問させて頂いた時も、まさにそのタイミングで、あたり一面真っ白な雪に覆われ、美しい雪景色そのものでした。(でも、雪のない時の景色を見たいと再度訪問させて頂くことになりした。)
その上世屋地域で、ジビエの狩猟をされ、解体から販売までを担っている上世屋獣肉店の小山愛生さんとお会いすることができました。
小山愛生(コヤマヒデキ)さんとご家族
山に生かされる – 上世屋で生活(くらし)を営む人々
上世屋地域には、23名、11世帯が現在住まわれています。その2/3が移住者で30代の方が多いとのこと。上世屋地域では、ジビエの他に、自然を大切にしながら、棚田での有機栽培の米農家、和紙の職人さん、藤織りの職人さん、そしてクラフトビールを造られている職人さんが上世屋の暮らしを発信しながら住まれていて、とてもパワーを感じる地域だと感じました。
上世屋の皆様
上世屋の魅力に惹かれ移住〜開業へ
小山さんは、元は京都市内の新聞社で働かれ宮津市局の配属になったことをきっかけに、上世屋地域のことを知ることになりました。最初は週末に来ていた小山さんも、どんどん上世屋の魅力に惹かれ完全に移住をされることになったそうです。
趣味であった狩猟をナリワイにするため、各地でジビエや食肉処理の研修を経て、地域の協力のもと上世屋獣肉店を開業に至ったそうです。
ジビエは山そのもの – 上世屋で狩猟するジビエが美味しいワケ
小山さんは言います。「上世屋で捕獲するジビエは、若くても個体が大きく上質。積雪が多いこの地域では、広葉樹の割合が大きく、どんぐり等の餌が豊富にあり、それを食べるイノシシ、シカは、丸々としている。ジビエの美味しさはどんな山で育つのかが大切。
そして、季節やその年の気候などによって個体差が大きいことがジビエの特徴。だからこそのジビエの魅力」だと。【今年のこれが上世屋のジビエです】と、言い切られる小山さんのジビエはその時々の山々の背景を映しだすかのように魅力あるジビエです。
国が認証する「国産ジビエ認証」- 全国29例目
もちろん捕獲したジビエの処理も大切です。放血作業を専門スタッフが一手に行い、衛生的施設として国の「国産ジビエ認証」も取得。最高の状態で料理人さんへ繋がります。
京丹後市大宮のGOZIAMMIさんで食べた小山さんのジビエ【鹿肉】
ジビエ【山々の力】は女性にもオススメ
私も京丹後の飲食店で、小山さんのジビエ【山々の力】を食べる機会がありました。
その時は鹿肉でしたが、赤身肉で程よい弾力もあり、嚙めば嚙む程に口の中で旨みが広がります。でもあっさりとしていて美味しいです。もちろんのこと、臭みなどは気になりませんでした。女性には何より嬉しい、高たんぱく低カロリーということも更に注目を浴びる要因になることでしょう。
2023/1/ 現在
文:金森幸子