丹波落花生 Tamba PEANUTS
丹波黒の里でコツコツと落花生を育てつづけていらっしゃいます。新しい京都の幸が生まれてきました丹波黒の里でコツコツと落花生を育てつづけていらっしゃいます。新しい京都の幸が生まれてきました。
黒豆の里から生落花生の産地へ 見方を変えるとカタチもかわる
京都農産品の中でも非常に人気のある「紫ずきん」があります。丹波黒大豆を品種改良した、いわゆる黒枝豆ですが、旬である9月には外食店舗を中心に広く親しまれています。南丹地方ではさかんに栽培、収穫され、今や農産品のエースと言ってもよいでしょう。
何の世界でも同じですが、出荷量が多くなると必然的に価格競争が始まり、何かと疲弊する事態を引き起こすもので、紫ずきんもその例に漏れず次第に生産者を追い込んできている近況です。
このような京都のブランド農産品を生産されていた小澤秀哉さんはあることに気づきます。今までの農産経験を活かしつつ、新しい名物を生み出せないかと・・・。そこで着手したのが落花生。それも今人気となってきた「殻つき落花生」です。落花生は馴染みのあるものですが、生の殻付きとなると珍しいため外食店舗では時々みかけるようになってきました。
ここでこの茹で方をお教えしておきましょう。
①生の落花生は水に30分ほど漬け、周囲の泥や土をふやかせます。
②たわしなどを使い、ゴシゴシとしっかり洗い、キレイにすすいでください。
③水を切り、たっぷりの3%食塩水(1リットルに30g見当)に入れて茹でます。
④沸騰してから弱火に変え、落し蓋をして40分で火を止め、30分そのまま寝かせましょう。
⑤ざるで水気を切ったら完成です。
丹波落花生の収穫の様子。さやつき しっかりと実の詰まった生落花生(おおまさり)
この茹で上げ殻付き落花生が、京都のみならず日本の随所で「京の落花生」として登場することを夢見て小澤さんは栽培を始めました。元々、豆の生育に相応しい環境が整う圃場です。落花生が育たないはずはありません。甘みが強く、しっかりと実の入った澤さんの落花生。黒豆栽培から見方を変えて新しいヒーローが育ちます。
2022/12 現在
文:中村新