予約必須!極上のグリーンアスパラガス

京都府亀岡市でアスパラガスを栽培する茨木儀一さん。アスパラガスの栽培は思っている以上に大変です。そうなんです。種を播いてから収穫できるまでに3年かかると言います。
植物性たい肥を播き、木で囲んで暗さを出して、丁寧に育て上げていきます。
その愛情たっぷりの茨木さんのアスパラガスは太くて立派なのです。なので、良い素材に対する嗅覚の良い料理人からは、すでに収穫開始前から予約が入る程の人気ぶりです。
収穫時期は、3月上旬~4月下旬・6月上旬~9月下旬までと年2回のチャンス。そして今はまだ限られた収量となっていますが、未来につなげる食の一つとして着実に可能性を広げられています。

茨木さんは、2023年の春頃から直売所をスタートされる予定をされています。そのために、株式会社京都佐伯の里を開業されました。国営地440ヘクタールもの補助整備を行い直売所で販売できる野菜を育てていく活動をします。また一方では、近隣の農家さんの野菜も販売します。

農家さんの大小の規模は関係なく、高齢者が一所懸命に作っておられる農作物を販路につなげ、そしてそれが佐伯地区の活性化になり、高齢者の生きがいにつながるような取り組みをしたいと。加工所も併設して、地元の高齢者の働き場所として、惣菜、おにぎりなどの販売も予定されています。ただ、茨木さんの素晴らしところが、直売所がオープンして落ち着いたら、農作物の農薬などの測定も行い、基準を設け安定した作物の供給を使用と考えておられるところ。それは簡単そうに見えて非常に大変なことです。しかし、そうすることで、未来に残る食になると茨木さんは考えていらっしゃいます。

茨木さんの拘りはまだあります。山水のみを使用して栽培されているお米です。
山の風景がため池に移るぐらい澄んだ綺麗な水で栽培し、そして寒暖差の激しいこの土地ならではの気候が、抜群に美味しいお米こしひかりを作り出してくれます。
お米には弾力があり、噛むたびに甘味が広がり美味しさが口いっぱいになります。
綺麗な風景が拝めるのは、4月~5月の間とのこと。
そしてその恵みが、秋には美味しいお米となって収穫を迎えます。

茨木さんは一見ぶっきらぼうに見えたりもします。しかし、本当はとても面倒見の良い方で、困っている方をほっておけません。もうお歳も70歳をこされていますが、地域の活性化を願いアスパラガスを育てるなど地域の新たな文化創生に取り組まれています。その、アスパラガスの予約は必須です。そして必ずお客様を満足させる味であることは間違いないと確信します。

2022/9/10 現在

文:金森幸子