土と会話する梅本農場の有機野菜

土を育ての名人たちがつくる、この上もなく美味しい野菜たち。リピーターの多さがその価値の証です。

正に土づくりのプロというレベルを超え、土を作る神の域に達している観のある梅本さんは、野菜そのものが持つ力を100%以上引き上げていらっしゃいます。

野菜そのものの力を最大限に引き出すために

農園に帯状に山と積まれた雑草が、この農園のシンボルです。この刈り取られた草の山は次第に草の形を消してゆき、次第に土へとかえってゆきますが、梅本さんは「土への循環を気候変化に沿いながら手伝う」ため、土の栄養が今とその次の時代を担うべき力を帯びて成長します。まさに生きた土を実感できる堆肥づくりが仕事の9割と、従業員の方々も胸を張られます。

今までに味わったことのない空豆のわたとえんどう豆

ある日、農園を訪れた際に「これを食べてみて」と渡されたのはソラマメ。中の豆ひとつぶそれぞれが皮をむかずに美味しく食べられるのは他にもある話です。ただし、こちらのものはそれに加えて鞘の内側にある綿状のところにとてつもなく美味しい味が宿っていました。

あるべき姿を思いだすことが出来る野菜

わたしたち消費者の常識は、合理化農法によって築かれた味にならされて定着したものといっても過言ではありません。そういう固くなった頭や舌の感覚を取り戻してくれるのが、梅本農園の野菜たちです。

この素晴らしい野菜たちは豊かな土が大きな糧となっているのは間違いありませんが、お世話をするスタッフたちの強い思いがあってこその産物です。

その昔、農業で働く人の姿を「朝星夜星」と例えられました。星が消えない朝から、星が見える夜まで働くことです。まさに梅本農園のスタッフたちは野菜と語るために時間を惜しみません。そうして作られた野菜は使う方にも作法を問うような意思を感じます。

2022年12月 現在

文:中村新

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