亀岡で根を張る若手農家の野菜

これからの農業を支える若いチカラの農園です。いろいろと相談に乗ってくれるパートナーはうれしい存在。

京都府亀岡市。古都を支える食の要といってよいところです。京水菜、自然薯、賀茂茄子、聖護院蕪など、およそ京野菜のすべてが生産されています。この地で、根を張る若手生産者のチームがあります。京都エンジョイファーム。代表は谷岡さん。古民家に住み、元気な仲間たちと亀岡を農業で活性させたいと意気込んでいる若手のホープです。

京都エンジョイファーム2つの武器

こちらの武器は2つあります。
1つは、若さです。農業は毎年毎年、来る日も来る日も、次の年を考えながら今年の作物を育てます。年老いて90を超えた農夫がその昔私に、「来年も美味しい作物つくらないといけないな」と話してくれたことを、農家の方と話すとき思い出しては、畏敬の念を抱くのですが、まだ若い方々は、幾度もおいしさを極める回数を重ねることができます。そういうチャレンジのかたまりがこのエンジョイファームと言えましょう。「作ったことがない野菜でも、市場性があるなら是非取り組みたい」と胸を張る谷岡さんには、それを裏付ける取り組みをされています。

もう一つの武器、それはレストラン経営。クラフトビールと野菜、地鶏を組み合わせた外食店舗「KAMEOKA Food Kitchen」では、自らの野菜がいかにしてお客の楽しみを引き出すのかという勉強と実践の場。実際に得られた結果を、自らの野菜づくりに生かし、次のおいしさを探し出しています。

野菜には様々な用途がありますが、外食に強いのは「珍しい」というニュアンス。最近ではエディブルフラワーの中でも繊細なもの、促成では芽をたくさんのバリエーションで展開しているところが出てきました。これらを使ってまるで絵のように盛り付けられる野菜たちは今後の名わき役となってきます。その話を谷岡さんに振り向けところ、目をキラリと輝かせていらっしゃいました。近い将来、彼らの新感覚野菜が京都の外食を彩ることは間違いないと思います。

2023/3 現在

文:中村新