丹後の恵みを味わうクラフトビール

ベルギー人と日本人の夫妻がつくるベルギー式醸造ビール。まさに京丹後のテロワールそのものです。

上世屋のクラフトビール KOHACHI

上世屋地域での更なる魅力。それは上世屋の自然を味方につけたクラフトビール。
小さな村の小さなクラフトビール工房は、ベルギー人と日本人のご夫妻で営まれる。自然と共に生まれるベルギースタイルのビールは、新たな京都テロワールの始まりだと感じます。

上世屋の魅力に惹かれ移住

私達が上世屋のクラフトビール工房を訪ねたのは7月の半ばでした。その時にお会いできたのは、奥様のコードロン展子さん。(旦那様のジュリアンさんはベルギーに帰国されていました。)展子さんはとても気さくな方で、ご自宅のお庭に座りながら沢山のことをお話しして頂きました。

展子さんは、6年前までアメリカで生活をされていましたが、2016年に日本に帰国され京都に住居を構えられました。そして京都で働いたアルバイト先で、ベルギー人のジュリアンさんと運命的な出会いをすることになったのです。ジュリアンさんは日本が大好きでずっと日本に住みたいと思われていたベルギー人のおひとりです。
当時、お二人は田舎暮らしがしたいと良く話されていて、田舎への移住を真剣に考えていらしたそうです。その時に上世屋で暮らしていた友人に呼ばれ、休日にはゲストハウスで過ごすようになり、コードロンご夫妻もまた上世屋の魅力に惹かれて移住することを決意されたのです。住み始めて沢山のことが分かり、職人さん達の暮らしを感じ、自然を味方につけることでしかできない上世屋での暮らしに、違和感なく馴染まれたようでした。

丹後の素材とベルギースタイル

自分達がこの上世屋で出来ることは何かと考えていた時に思いついたのがクラフトビールです。ジュリアンさんは、京都でも趣味で、ご自身のレシピでビールを作り友人たちに飲んで美味しいと喜んでもらっていたと。そのレシピを素にビール造りを始めようと、自宅の隣にあった脱穀作業小屋を大改修して、ビール工房を造ったのでした。
お二人が造られるビールは、ベルギースタイルで、ベルギー酵母の味がしっかりと感じられるのが特徴です。そしてジュリアンさんの造るビールのもう一つの魅力は、地元丹後の素材を副原料として使用されていること。そして四季折々で生まれる素材を使用し素晴らしい感性でクラフトビールを造り、自然の循環に添って繋いでゆきます。

丹後の季節と空飛ぶカモミール

KOHACHIさんの定番のビール【丹後の季節:A SAISON TANGO】は、地元の農家さんの有機栽培小麦を使用して柔らかいコクと丸味があり、ほんのりシトラスの香り、爽やかな苦みの中に深みのあるボディーがあり、安心して飲めるいっぷく向きのビールだと感じました。もちろん季節の素材を使用されて造られるエッジの効いたビールも特徴的!私はカモミールを使用したビールをその時は頂きました。

KOHACHIさんのビールは、丹後の大地を、オリジナル感たっぷりにアレンジし作り手のわくわく感が伝わってくるような、後味もさっぱりとしたビールです。素朴さ、純粋さを大切にし、自然との共存を、循環を好んだ、KOHACHIさんのビール。展子さんのお話の中で印象的な言葉がありました。
都会では全く感じられなかった季節感。今は違う。季節を感じ、次に来る季節の準備をして生きていく。とても素敵な表情をして話されていました。

そして今は、また新たな目標を持って進まれています。2023年の春には、自宅前の川を正面にお庭を改装しビアデッキを建築して、沢山の人にこの上世屋のひと時を過ごしてもらい笑顔になってほしいと。

クラフトビール好きな方は、このお二人が造られる自然を愛したビールを是非一度体験してもらいたいです。

2023/1 現在

文:金森幸子

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