釣った魚はどうやって食べる?

保存版!魚種別ベストな調理法一覧

保存版!魚種別ベストな調理法一覧

釣り師は、趣味でありながらも、その目的として大きく二つに分かれる。
釣って食べることを目的としている人と、ゲーム性を重視している人だ。いずれにしても、美味しそうな魚を手にすることができれば、料理をしたくなるのは当たり前である。
身近な釣りのターゲットされている魚の中で、次の10種類をあげてみた。
真鯛、スズキ、黒鯛、ハタ類、ヒラメ、キス、イサキ、ブリ、鯵(あじ)、メジナ(グレ)
どれも釣り師が喜ぶ魚ばかりである。
魚は好んで食べるエサによってその味が変わる。言い換えると生息域によって味の特性が変わるのだ。
魚の生息域は大きく次のように分かれ、そこの先ほどの魚をあてはめてみよう。

1,砂泥地(さでいち) 海底に砂や泥が多く含まれているところ
魚の種類・・・キス、ヒラメ

2,岩礁帯中層 磯に代表される岩場周辺や根回りの中層
魚の種類・・・イサキ、メジナ、鯵

3,岩礁帯底層 磯や根回りの底
魚の種類・・・真鯛、ハタ類

4,表層帯 潮がよく動く比較的浅いところ
魚の種類・・・ブリ

5,汽水域 海水と真水が混じるところ(河口部など)
魚の種類・・・黒鯛、スズキ

次に、魚の調理法を大きく区分けした。

 生で食べて美味しい魚
 焼いて美味しい魚
 煮て美味しい魚
 蒸して美味しい魚
 干して美味しい魚

先ほどから出ている魚たちをこれに割り振るとこうなる。(重複は避けている)

 生で食べて美味しい魚 真鯛、ヒラメ、イサキ、メジナ
 焼いて美味しい魚 黒鯛、スズキ、
 煮て美味しい魚 ブリ
 蒸して美味しい魚 ハタ類
 揚げて美味しい魚 キス
 干して美味しい魚 鯵

これを手掛かりに、釣る場所別、最適魚の調理法は次の様になる。

1,砂泥地(さでいち) 生、天ぷら
2,岩礁帯中層 生、干しもの、ポワレ(フライパン焼き)
3,岩礁帯底層 生、蒸し物
4,表層帯 生、煮物
5,汽水域 焼き物(塩焼き)、ポワレ(フライパン焼き)

釣れたその日は、バターで焼くと一番旨い

鮮度の良い魚は何といっても刺身が一番だが、鮮度が良すぎると何故かあまり美味しくない魚がある。
真鯛、ヒラメ、イサキ、メジナがそれである。
こりこりとした食感の刺身が好きな日本人だが、魚本来の甘味は、
死後硬直がほぐれたあたりが狙い目だ。
ならば、釣れたその日はどんな料理が合うのだろう。

答えは「バター焼き」である。

基本的に魚料理で一番美味しいのは、
塩焼きではなく、
蒸し物でもなく、
天ぷらでもなく、
バター焼きなのだ。

バター焼き万能調理法なのだが、超鮮度の良い魚のバター焼きは、
筆舌に尽くしがたいほど美味しい。
刺身で食べられるほどの魚をバター焼きすると美味しいというのは
きちんとしたワケがある。
日本の魚は基本的に水気が多い。
いわば水っぽい魚である。よって干物という加工が育った。
刺身は多くの水分を含んだ肉質が、
魚種によって異なる独特の食感を生み出して寿司というジャンルを作った。
刺身でも十分に食べられる魚の身をバターで焼くと、
適度に水分を抜きつつ、ナイーブな肉質を油がソフトにふんわりとした食感に仕上げ、
しかも、中を若干レアで焼き上げることができるから、
何種類もの旨さを楽しめるというものだ。

永久保存!バター焼きの極意

では、バター焼きで最も美味しく調理できる方法を。
用意するもの
  

食材
釣った魚 鮮度のよいもの。骨は出来る限り取っておいたほうが良い。
フィレにして、出来る限り厚切りが好ましい。
ベストは3㎝の厚さ。皮つきは更によい。
塩 どんな塩でもよい。高級な塩は不要。
胡椒 黒胡椒の粗挽きが最適。細かい胡椒は不向き。
小麦粉 出来れば強力粉だが薄力粉でもよい。てんぷら粉でも問題なし。
バター 食塩使用バターが良い。食塩不使用でも問題なし。
発酵バターなら更に良し。
バターの量は、50~60gの魚の切り身が4枚に対し、焼く時20g、仕上げに20g。
サラダオイル 種類は何でも良い。
 

道具
フライパン 厚手のものがよいが、フッ素樹脂加工など何でもよい。
ただ、魚の量に対して大きすぎるのは不可。魚を並べて丁度良い大きさがベスト。
ターナー 魚をひっくり返す道具。なるべく先の平らな部分が大きいものがよい。
スプーン 大きなスプーンは必須。

調理工程

① 下味を入れる。
・ 魚の切り身全体に、かるく塩をする。3㎜四方の大きさに1粒の塩という感じがよい。
・ 約30分冷蔵庫にいれておく。
・ キッチンペーパーで出てきた水分を拭う。

② 塩、胡椒をする。
・ まず、全面に塩をふる。
・ 半面だけ、更に塩をふる。(皮があれば、皮の面に多めの塩を)
・ 胡椒は全体まんべんなくふりかける

③ フライパンを熱し、次に油を熱する。(60g程度の切り身4枚を想定)
・ フライパンを中火程度で熱しておく。(焼く直前に強火で温めるのはよくない。じっくり鍋に熱を蓄えるイメージ)
・ まず、サラダオイルを大匙1入れて温め、薄い煙が出はじめるまで。

④ 魚を焼く。
・ 魚を皮の方(塩を多くふった面)を下にして、フライパンに乗せる。
・ バター20gを魚と魚の隙間などに、小さくちぎってのせ、溶かす。
・ バターが全て溶ければ、少し火力を上げる。
・ ターナーで魚を上から強く押さえつけ、皮が真っ平になるよう、強制的に片面をフライパンになじませる。
・ しばらくそのまま焼き、焼いている面がパリっとして良い色がついてきたら、ターナーでひっくり返す。
・ 中火に落とし、残りのバター20gを入れる。
・ 少しフライパンを斜めにして、バターをスプーンですくい、それを魚にかけながら焼く。こまめにかけながら焼く。IHクッキングヒーターの場合、フライパンを斜めにすると熱が下がるため、こまめな対応が必要。
・ 金串があればよいが、なければ爪楊枝でよい。それを魚の身に差して5秒ほど数えて抜き、丁度中心部分となるところを唇にあてて、温度を確認する。ほんのり温かく感じられたら、取り出す。
・ ペーパータオルの上に取りだし、温かいところで1分ほど寝かせる。

⑤ 盛り付ける
・ パリパリの面を上にして、熱々を盛り付ける。
・ 上から焼き油である焦げたバターをかけて完成。
・ レモンなどの柑橘類があれば、添えよう。

釣れたその日はバター焼きの魚を肴に、ビールが旨い。ワインも上々。
呑み過ぎにはご注意を。

中村新